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『わたしの聖なるインド』の公開が関西でも始まりました。明日は京都シネマで『インド残酷物語』の著者・池亀彩さんの解説、大阪・第七藝術劇場でノウシーン・ハーン監督のリモート舞台挨拶があります。
神戸では初日20日に元町映画館で劇場一般未公開のインド映画『カシミール 冬の裏側』の特別上映を行います。
『わたしの聖なるインド』が言及する市民権改正法が制定された2019年、モディ政権はジャンムー・カシミール州から自治権を剥奪し連邦政府直轄領としました。ノウシーン監督はカシミールのムスリム女性たちについても精力的に取材しています。
カシミールの現実を厳しくも珠玉の映像美で描いた傑作をこの機会にぜひ!
話題の南インド・カンナダ語映画『カーンターラ 神の降臨』を観ました。本作のスマッシュヒットの要因はビジュアルを活かした宣伝の妙でもあると思います。
神の無慈悲さえ感じるまるで旧約聖書の説話みたいに殺伐とした『シラート』とは対極にこちらは善き人間に力を与えてくれる優しい(?)神様の映画でした。
本作はアクション映画でもあり冒頭とラストはあまりの迫力に顔が半笑いになります。
そして奇抜さを前面に打ち出した宣伝の妙もさることながら入場特典の栞が素敵。つい栞を挟んだまま読み終えた本を片づけてしまうのでこの特典は個人的にもうれしいです。さっそく今読んでいる『新しいインド音楽の世界』に挟んでいます。
明日公開の『わたしの聖なるインド』の本編中、実は1本だけボリウッド映画が引用されています。
若き日のアーミル・カーンが主演した1999年の大ヒット作でインドとパキスタンの政治的対立を題材にした『Sarfarosh』というアクションスリラーです。
この映画を引き合いにノウシーン・ハーン監督は、「(かつて)好きだった映画を見返してみると、ムスリムは出てこないか、裏切り者(扱い)だった」 と、時にインド映画がムスリムへの偏見を助長してきた事実を指摘します。
それは印パの係争地であるカシミールについても同様であり、それと正反対なのが6/20に上映する『カシミール 冬の裏側』のような作品なのです。
4月に国内初Blu-rayが発売されたばかりの名作アニメ映画、『ペルセポリス』を産んだイラン出身のマルジャン・サトラピ監督が亡くなられたとのニュースが昨日世界中を駆けめぐりました。
彼女が『ペルセポリス』の次に撮った『チキンとプラム〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜』は配信でも視聴する事ができます。
そしてサトラピ監督といえば上述の2本の他にも、『ハッピーボイス・キラー』という知る人ぞ知る傑作があります。しかもブッ飛んだ内容のブラックコメディ・ホラーです。
初めて他の人の脚本を映像化したもので、彼女は本当に映画監督としても才能のある人でした。とても残念です。本作も配信で観られますのでぜひ。
本日封切られた『わたしの聖なるインド』のパンフレットに、「インド映画の“ムスリム”」というお題でコラムを寄稿しています。
ムスリムを描いたインド映画の小史とともに、『ボンベイ』『マイネーム・イズ・ハーン』『アブ、アダムの息子』『バジュランギおじさんと、小さな迷子』の4作品について書いています。
イスラーム映画祭で初期の頃に上映した往年の作品、『十四夜の月』(1960)や『熱風』(1973)がどういったインド映画史の流れの中で生まれたのか、あらためて勉強する良い機会にもなりました。
見識不足や言葉足らずな部分も多いとは思いますが、他の専門家の方々の論考と合わせぜひ手に取ってお読みください。
賛否真っ二つで大ヒット中の話題作『シラート』。
個人的には2017年のイスラーム映画祭2で上映し(ビジュアルに親近感…)全回満席となった、“30年に一度だけ開かれる砂漠の集会(レイヴ)”を目指して盲目のスーフィー修行僧が孫娘と旅をする映画『バーバ・アジーズ』の現代地獄篇と思える途方もない傑作でした。
ネタバレ厳禁なので筋には触れませんが一点だけ、劇中で描かれるレイヴがイスラム神秘主義と呼ばれるスーフィズムの隠喩であるのは明らかです。
とくに昔の人は神を畏れながら、それでも神を身近に感じようと教条的で形式的なイスラムよりもスーフィズムに傾倒したのではなかろうか…と映画を観ながら思いました。
ただ『シラート』は個人的にも今年のベストに入る傑作ですが、万人におススメしたいとは思いません。とくに動悸が速くなるのが苦手な方はあまり観ないほうが良いかもです。
自分が上映する立場ならきっとアラートを出すでしょう。いわゆるホラー映画やサスペンスのドキドキとはちょっと種類が違いますので。
実は『バーバ・アジーズ』という映画はイスラーム映画祭で再上映したくて何年か前に著作権の行方を探したのですが(2016年当時はドイツにあった)、イランからチュニジアまで八方手を尽くしても今の著作権者が見つからず泣く泣く諦めたという経緯があります(プロデューサーまで見つけたのに)。
映画との出会いも運命です。
来週末20日より元町映画館にて始まる『わたしの聖なるインド』が今日の神戸新聞で紹介されました。『カシミール 冬の裏側』の特別上映についても記載いただいています🙇
映画館、とくに独立採算型のミニシアターに人を呼ぶのは大変です。こうして新聞に載ってさえたった66席がいっぱいになる事は滅多にありません。
映画に限らず魅力的なコンテンツがあふれ返るこの時代に、「良い映画だから人が来る」なんていうのは幻想に過ぎないのです。
それでも映画館に映画を観に来てほしいなら、上映側はコツコツと宣伝をし、足を運んでくださったお一人お一人を大切にする以外ないのです。配信に圧されて…なんて言い訳はもう通じません。
(もうないかと思っていましたが)『わたしの聖なるインド』のパンフレットで紹介しているマラヤーラム語映画『アブ、アダムの息子』の「日本語字幕版」がYouTubeで視聴できます。
翻訳していただいた藤井美佳さんのご協力によりサリーム・アフマド監督に提供してアップされた公式のものです。
youtu.be/IkRt4-a5ZW0?...
ムスリムが多いインド南西のケーララ州はマラバール海岸沿いの村に住む敬虔なムスリムの老夫婦の物語。
メッカ巡礼を目指すムスリムの真髄を豊かな映像と音楽で描いた、「こんなインド映画もあるのか!」ときっと新鮮で静かな感動を得られる傑作だと思いますのでぜひご覧ください。
明後日から渋谷ユーロスペースを皮切りにドキュメンタリー映画『わたしの聖なるインド』が全国順序公開されます。
ヒンドゥー至上主義を押し進める現モディ政権に対し抗議の声をあげたムスリム女性たちの約3ヵ月を追った作品です。
東京では、字幕翻訳家の藤井美佳さんやインド映画研究者の松岡環さんほか豪華ゲストのトークがあるようですね。神戸では初日6/20に劇場一般未公開のインド映画『カシミール 冬の裏側』の特別上映で本作を盛り立てます。
大作映画だけでは分からない、そして経済や外交で見せる国際的存在感の裏で歪みゆくまさに大国“インドのもう一つの顔”を描いた傑作を明日公開の『カーンターラ』と一緒にぜひ!
イスラーム映画祭 2015 - 2025
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