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ネットで本の情報を見ていて気づいた。いわゆる「インフルエンサー」発の情報を見る人が絶対多数で、出版社や著者自身の発信は二の次。そういうものなのか。
読書サイトのネガティヴなコメントについてぼやきましたが、公の場でぼやくのは良いことではないので、削除しました。
小説家の森青花さんに拙訳書『試合/獰猛なる野生児 ボクシング小説集』(ジャック・ロンドン 光文社古典新訳文庫)を推していただきました。森さん、ありがとうございます。皆様、よろしく御購読いただけますよう。
それにしても、たとえばの話、
「創元推理文庫のシャーロック・ホームズ・シリーズは深町眞理子訳だが、光文社文庫の日暮雅通訳と収録作品がまるかぶりじゃないか」
と言う人はいるのだろうか。
私はそんなことを言いたがる人によく会うようだ。
「この作家の短編集には、この作品はまだ入っていなかったので、今回の新刊は初収録になります」と拙訳書を紹介したら、マニアの人に
「でもアンソロジー(20年ほど前に出て今は版元品切)で読めますよ」
などと言われたことがあった。そのアンソロジーが入手困難だから収録したというのに。
収録作品が辻井栄滋訳『試合』(現代教養文庫1987)と同じなのは、これがロンドンのボクシング小説全作だから。増補再編などはできません。両方お持ちの方は40年を隔てた翻訳を読み比べるのも面白いかと。なお、こちらは詳注あり。
『鉄の踵』読了。言われているほどSF的ではなく、労働問題と『資本論』を娯楽小説に仕立てるために、近未来のアメリカにおける革命と内戦を語ったものと解するべきだろう。「ジャック・ロンドンといえばこの本」とは言えないが、一読の価値はあるし、ロンドンの思想を知るには欠かせない作だ。
自分としては、作中にH・G・ウェルズへの言及があるのが興味深かった。ロンドンのSF的な短編はウェルズに触発されたのかも、という気がしていたのだが、可能性が少しとはいえ高くなったように思う。