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農村の中の旧商店街に育った自分としては「自分の先祖がいつなぜどこから来たか?」「同じ村内でもなぜ山奥に暮らす人がいるのか?」が、20代までの無意識下での関心としてあった。 その上で、30代に入ってから柳田國男の『先祖の話』で自分の興味関心が「民俗学」という名だと知り、宮本常一作品に触れたのは『山に生きる人びと』が初めてだったと記憶している。 なので、都会に生まれ育った人が青年期に民俗学を知って衝撃を受けた、とはちょっと違う出会い方にはなるのかもしれない。 柳田や宮本との出会い以前に、幼少の頃に近所に住んでいた親戚の老婆が、自分にとって最初の語り手であった。