7月中旬まで“ノーアップデート”予定のアストンマーティン。モナコとバルセロナで全体的な弱点が浮き彫りに「全員の肩に重くのしかかっている」 #F1jp
アストンマーティンF1チームのチーフ・トラックサイド・オフィサーであるマイク・クラックは、性格のまったく異なるサーキットで行なわれたモナコとバルセロナの2連戦を通して、AMR26の現実が浮き彫りになったと語った。 アストンマーティンは、今季からパートナーシップを組むホンダのパワーユニットのパフォーマンス不足が不振の要因と指摘される一方で、エイドリアン・ニューウェイが開発を指揮したシャシーの面でも課題が多いことが表面化している。低速コーナーが中心でエンジン性能の影響が小さいモナコ、主に中高速コーナーで構成されるバルセロナでもチームは低迷し、自社製のギヤボックスのドライバビリティの問題もドライバーから挙がった。 クラックはこう語る。「ここ(バルセロナ)とモナコではコース特性がこれ以上ないほど違う」「ここは高速コーナーや中速コーナーが多く、低速コーナーはほとんどない。一方モナコはその逆だ。モナコではタイヤを機能させるのに苦労するし、ここではタイヤを冷やそうとしなければいけない。まったく別物なんだ。だが両方のサーキットで遅れているという事実が、我々があらゆる分野で改善しなければならないことを示している」 前述の通りモナコはパワー依存度が低いため、レース前には多少楽観的な見方をする向きもあったが、現実は厳しかった。予選では最後列に沈み、新規チームのキャデラックの後ろに回った。決勝はフェルナンド・アロンソが乱戦を生き残って10位入賞を果たせたとはいえ、アロンソもパフォーマンス面でポジティブなものは一切ないと話していた。 バルセロナではさらに厳しい結果となった。ランス・ストロールとアロンソは再び予選最後列に並んだが、キャデラックとの差は1秒にまで広がってしまった。そして決勝は2台とも信頼性トラブルでリタイア。予選後、アロンソはアストンマーティンがグリッドで「最悪のマシン」と「最悪のエンジン」であると表現した。 クラックは問題の原因が単一ではないことも認めている。 バルセロナでなぜこれほどペースが足りなかったのかと問われたクラックは、「(原因は)すべてだと思う」と述べた。「改善が必要だ。もし原因がひとつだけなら、もっと簡単だろう」 そんな中でもアストンマーティンは、他チームのように小刻みなアップデートを行なうことはなく、7月中旬のベルギーGPで投入予定の大規模アップグレードパッケージに注力している。それまで大きな変化が期待できないことは周知の事実だ。「この状況は全員の肩に重くのしかかっている」「それはガレージ内でも感じるし、特にドライバーから強く感じる。本当に難しい状況だ」「一方でチームには強力なリーダーがいる。そしてアップグレードの決断は下された。例え困難があったとしても、全員がその決断に対して全力を尽くさなければならない」「我々の仕事はモチベーションを保つこと、そしてできる限り学ぶことだ。このクルマでもまだ改善できる点は多い。ただただアップデートを待ちながら同じことを繰り返すのは簡単だ。しかし我々は今のうちに問題を解決、あるいは少なくとも改善する必要がある」「信じがたいかもしれないが、常に新しいことを学べる。3〜4秒も遅れていると別カテゴリーを走っているように感じるが、それでも多くを学べる。バルセロナはエネルギー面で非常に厳しいコースで、FIAも事前に何度か調整していた。我々はそこから多くを学んだし、最大限のパフォーマンスを引き出すためのプロセス改善にもつながる」 またポジティブな点について尋ねられたクラックは、答えるのが難しいとしつつもひとつだけ挙げた。「見つけるのは難しい」「今回の1回のピットストップはとても良かったと思う。だがそれ以外のすべてを改善しなければならない」
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