ウラジーミル・ソローキン「愛」再読
『愛』という言葉の強度
短編としての「愛」がやっぱりいいのと、何より語りが非常に上手い。
あざといくらい不条理でインモラルな描写が用いられるけれど、語りの間合い、ペース、進め方、濃淡、細かい前後の脈絡の付け方が絶妙で、どんなに内容がめちゃくちゃで最悪なことになっても、一抹の納得感とテキストの楽しさをもって受け入れさせてしまうパワーがある。最後はわにゃわにゃ。
雜駁な感想
note.com/ashi_yuri/n/...
note.com
ロシアの前衛作家ソローキンの初期短編集。新装版が出て買って積んでいたのを、だいぶ久しぶりに再読。 ウラジーミル・ソローキン「愛」(国書刊行会)書影 冒涜的で下ネタ・グロ多めであまり得意な作風でないのだけれど、短編としての「愛」がやっぱり良いのと、何より語りが非常に上手い! 基本的には、「伝統的で良識的で肉厚なロシアの風景・人物描写→不条理→終わり」の繰り返しなんだけど、語りの間合い、ペース、進め...
ashi_yuri