大陸の片隅で発生した巨大な異変の報が、ドレイクの許に届くまでそう時間は掛からなかった。
というのも幼い弟妹たちを抱き締めて、アルケミラが蒼白な顔で彼の居室に現れたからだ。
普段は両親以上に達観しているように見える大人びた少女が、これほどまでに取り乱すなど只事ではない。ドレイクは急いで寝椅子から身を起こし、彼女の許に歩み寄った。
「どうした!?」
「……父上が。それで……母様が……恐ろしい力を……」
身を震わせながら紡がれた少女の言葉は要領を得なかったが、それでも漠然と何事が起きたのか、ドレイクには伝わった。
「あの女……! また衝動でやらかしたのか!」
お題:衝動
#語彙トレ2026