三沢光晴の凄さは、誰にでもできる平凡な小技だったエルボーバットを再発明したことだと思う。これは本当に異常なことで、大げさに言えば以後のプロレスの形を変えてしまった。20代の若者が尋常に発想することではない。大量離脱による団体の危機に見舞われた二代目タイガーという極めて特殊な状況下で生まれた奇手だ。三沢はエルボーをフィニッシャーにまで高めた。
三沢以前にエルボーという技がどう位置づけられていたか、我々は忘れがちである。長州なんか判で押したように毎度ストンピングやってたが、ストンピングをフィニッシャーにはしなかった。普通はそうなのだ。三沢のプロレスがいかに特異だったか。