#語彙トレ2026
蜃気楼閣フラグメント
06/11 - 共鳴
響き合うものがあるから、今も続いている。
あざらし(青波零也)
いつも、何かがズレていた。
クラスメイトの話も理解はできるのだ。教師の説く言葉も、大切なのはわかるのだ。それでも、自分の中に、小さな不協和音が常に響いているような、そんな感覚。
そんな頃だ、チアキと「出会った」のは。
「あなたのお話を、もっと聞かせてくれませんか」
文字列で交わす言葉は、ささやかなもの。なのに、その短い言葉のひとつひとつが、心の底で共鳴する。
チアキも、同じように思っているだろうか? それは燈にはわからない。ただ、今も文通は続いてきて、チアキの言葉が燈の背を押す。
この、胸に響く音を、今度は他の誰かに届けられるだろうか。燈は、浮かぶシーケンスに、ひとつ、手を加える。